富士宮富士山製茶三つのこだわり

まず、茶葉ありき

富士宮茶づくりの匠が結集

富士宮富士山製茶合同会社は、富士宮で古くから茶農家を営む匠たちが合同して立ち上げた会社です。親から子へと受け継がれる縦の伝承に加え、時代を共にする者同士が互いのノウハウを惜しみなく明かしあうことで、さらなる技術の向上に励んでいます。通常より高度な技術を要するかぶせ茶*などの手法にも積極的に取り組み、現状に満足することなく美味しさを追求しています。

*かぶせ茶とは栽培の一定時期に遮光して茶の能力を引き出す栽培法です。木に負担を強いるため、高度な技術と手間を要します。

豊かな土壌と富士清水の里

農産物である茶葉は、当然ながら栽培地の気候条件や土壌環境の影響を深く受けて育ちます。そもそも茶は亜熱帯性の植物ですので、寒さが苦手で土壌としては排水性の高い土地を好みます。静岡県は茶の生産量では長らく全国第一位を誇り、このことは茶の栽培に適した土地柄を裏付けています。富士山麓に位置する富士宮は富士山から供給される豊富な水資源に恵まれ、静岡の中でも茶の栽培が盛んな地域です。

理想の完成図を描く

生葉から想像する

私たちは、今ひとすくい、手元にある生茶からどのようなお茶ができるか、完成図を描くことを非常に大切にしています。茶は非常に繊細なものですから、同じ農家が同じ土地で育てた茶でも、年ごとに若干の差があります。畑から加工場に運ばれてくる生茶の状態をひとつひとつ見極め、それぞれの農家からの茶の配合割合やふるい加減を調整することで、お客様に変わりなくご満足いただける品質をお届けしています。

極限を見つめる

茶の加工は、極限との闘いです。思い通りの品質を作り出すために許される道筋は、たったひとつしかありません。蒸熱に始まって冷却、葉打ち、粗揉、揉捻…と続く、おおまかに区別しても十は数える加工工程のそれぞれの段階で、完成形の理想を叶える方法はただひとつだけです。私たちは常にその理想像を頭の中に置き、茶の加工のすべての工程で狂いが生じないよう事に当たっています。

じょうねつにすべてを賭ける

蒸気の香りがすべて

数々の加工工程の中でも細心の注意をもって行われるのが、「蒸熱」と呼ばれる工程です。いわゆる「蒸し」の工程ですが、このとき蒸し器から立ちのぼってくる蒸気の香りこそ、商品の品質のすべてを決すると言っても言いすぎではありません。茶屋はこの蒸気の香りにすべてを賭けています。そしてその香りが最終工程を経て商品になるまでずっと香っていること、それこそが「良いお茶」の条件です。

茶は飲まず、香るもの。

茶屋にとって茶とは飲みものというより香るもの。茶の香りには、茶葉が生まれてから刈りとられ、加工されて商品としてのお茶になるまでのすべてが含まれています。私たち茶屋は、さまざまな茶のさまざまな香りを嗅ぎわけ、記憶しています。一杯のお茶が最初に思い描いた通りに香ること、そしてそれを「美味しい」と言ってくださる人のあることがすべての努力が報われるときです。